発信を始めるうえで、まず最初にやってほしいことがあります。

それが「ジャンル=軸」を決めることです。

ジャンルというのは、いわば「あなたの発信の軸」です。

「〇〇といえばあなた」というイメージですね。

逆にジャンルがないまま発信を続けると、どうなるか。

  • 今日は料理について書いた
  • 次の日はお金の話をした
  • その次は旅行のことを話した

このようにバラバラの内容を出していると、フォロワーさんは「この人って結局何を発信してるの?」と迷ってしまいます。

そして、発信しているあなたも「次は何を投稿すればいいんだろう?」と悩むことになります。

だからこそ、最初に「軸」を決めておくことが大事なんです。

ジャンルがあると、ネタが自然に出てくる

僕が発信を始めたころも、最初はネタ切れが怖くて仕方ありませんでした。

でも、「ミニマリストの暮らし」というジャンルを決めた瞬間から、考え方が大きく変わったんです。

例えば、「ミニマリストの暮らし」という軸があるだけで

  • 持ち物の工夫
  • 片付けの考え方
  • シンプルな時間の使い方
  • お金の使い方の優先順位
  • 人間関係の選び方

こうしたネタが自然と出てくるようになりました。

よく「発信といってもネタがない…」という声を見ます。

それは軸がぶれてしまっているからだと。

ジャンルという名の、自分の軸を作れば、自然とアイデアも生まれてきます。

ジャンルを決めるためのワーク

では、実際にジャンルを決めるためのワークを紹介します。

これは僕自身が一番しっくりきた方法であり、多くの人におすすめできる方法です。

ステップ1:過去の自分を思い出す

まずは「過去の自分が考えていたこと」を書き出してください。

つまり、暮らしを整えようとする前の”自分”をイメージすることです。

もっと言えば「過去=3年前くらい」の自分を想定するとイメージしやすくなります。

1ヶ月や1年では、あまり自分の変化は少ないですが、3年という長い時間であれば何かしらは変わっているからです。

これはとてもシンプルですが、ものすごく強力な方法です。

たとえば僕の場合、過去にこんな悩みを抱えていました。

  • お金が貯まらず、将来が不安だった
  • 人間関係に疲れていた
  • 部屋が散らかっていて、心も落ち着かなかった
  • 仕事で消耗してばかりで、自分の時間がなかった
  • ストレスで暴飲暴食をして太ってしまった

最初はざっくりで大丈夫です。

この悩みこそが、あなたの発信する理由になり、同時に”現在”悩んでいる人がいるということになります。

ここに時間を使っても大丈夫なので、どんなに些細なことでも書き出してみましょう!

ステップ2:過去と今の変化を書き出そう

あれから3年経ったあなたは、少なからず変化をしています。

住む場所も変わっていれば、職場が変わっている、ライフステージも変化しているかもしれません。

さきほどの例をもとに、以下の通り書いてみます。

  • お金が貯まらず、将来が不安だった
    →今は格安SIMに変え、自炊をするようになった
  • 人間関係に疲れていた
    →無理して人に会わず、ソロ活をするようになった
  • 部屋が散らかっていて、心も落ち着かなかった
    →断捨離をしたら、クローゼットがスッキリした
  • 仕事で消耗してばかりで、自分の時間がなかった
    →朝ルーティンが定着して、有意義な時間を作れるようになった
  • ストレスで暴飲暴食をして太ってしまった
    →ダイエット本を読んで、痩せる方法を知った

いきなり「100万円貯めた!」「起業して社長になった!」「ダイエットで20kg痩せた!」というような成果は出なくていいです。

むしろ、見てくれる人に近ければ近いほど、共感されやすいから。

どっちが自分に合う?
  • 超豪邸に住んでいる人が、お金の使い方を説明している動画
  • 6畳ワンルームで、質素倹約をしつつも、生活を楽しんでいる人の動画

例えば上記の場合、どちらがあなたに合いますか?

前者はあまりにもかけ離れているため、憧れやエンタメとしては消化するかもしれませんが、実際は自分のリアルに合う後者の方が参考になると思います。

この「参考になる」が重要で、見ている側は、「あなたの凄さを知りたいのではなく、自分でもできそう」というのが欲しいわけです。

なので、特別なことはなくて大丈夫。

些細な変化が、逆に見る側の心を動かします。

ステップ3:過去の自分へのメッセージを書く

ここまであなたは以下のことをやっていきました⇣

  • 自分が過去に悩んでいたことを書き出した
  • 3年後の今の自分の些細な変化を書き出した

上記ができたら次に、この書き出した悩みひとつひとつに「今の自分ならどうアドバイスするか」を書いてみてください。

お金が貯まらない
  • 固定費を見直すことから始めよう
  • スマホを楽天モバイルにしよう
  • 簡単な自炊から始めてみよう
人間関係に疲れている
  • 距離をとってもいいんだよ
  • 一回一人でお出かけしてみな
  • 家の中をお気に入りなものにしてみるといいよ
部屋が散らかっている
  • まずはモノを減らすことから始めよう
  • 大切な物が部屋のどこにあるかわかる?
  • もし何かあった時、バッグに詰めていくなら何を持ってく?
仕事で消耗している
  • 暮らしを整えると、自分を取り戻せるよ
  • 仕事前に必ず自分時間を作ってみて!
  • 早起きは三文の徳って、割と本当にそうだよ
ダイエット失敗してる
  • なぜ痩せるのか?から調べてみて
  • 走る?筋トレ?実は違いがあるんだよ
  • タンパク質って結構重要なんだって

決して弱ってる過去の自分に「〇〇しろ!!」とは言わないですよね?(逆にそれがいい人はそれでも◎)

こうして語りかけるように書き出していくと、自然と「自分の軸」として”言葉”が浮かび上がってきます

これによって、あなたらしさが出て、他と差別化ができます。

ステップ4:小さなテーマを並べてみる

ジャンルを決めるときに、最初から「私は暮らし発信をする!」と大きな枠で決めるのは正直むずかしいです。

なぜなら「暮らし」と言っても、片付けもあれば、お金のやりくりも、健康習慣も含まれてしまうからです。

大きな括りで考えると、範囲が広すぎて「結局何を投稿すればいいのか分からない…」となってしまいます。

そこでまずは、小さなテーマをどんどん書き出すことから始めましょう。

小さなテーマとは、あなたが普段やっていること・話していること・つい調べてしまうことです。

たとえば、僕ならこんな感じです。

  • 朝時間の過ごし方(ルーティン、朝日記、読書など)
  • 節約ごはん(簡単に作れるレシピや自炊の工夫)
  • 一人暮らしの部屋づくり(家具の選び方や収納)
  • ストレス対策(散歩、ソロ活、瞑想など)
  • 読書や日記(自己理解や思考整理)

この段階では「まとまりがない…」と感じても気にしなくて大丈夫です。

むしろ、最初はバラバラでOK。

イメージとしては「紙の上に点を打つ」作業です。

点が多ければ多いほど、そのあとに線でつなげやすくなります。

なので「こんなのネタになるかな?」と思うことでも遠慮せず書いてみましょう。

とにかく思いついたものを50個くらい書き出すと、ジャンルの核になるものが必ず見つかります。

ステップ5:共通点を探す

ステップ4でたくさん書き出した小さなテーマを、ここではグループ分けしていきます。

やることはシンプルで「似たものをまとめる」だけです。

たとえば僕の場合、以下のようになります。

  • 朝時間・日記・読書 → 自分の時間を大切にしたい
  • 節約ごはん・格安SIM → 将来の不安を減らしたい
  • 部屋づくり・断捨離 → 心を整えたい
  • ストレス対策・ソロ活 → 人間関係に疲れない暮らしをしたい

こうやってグループ分けをすると、「あ、全部つながってるんだ」と気づけます。

つまり、バラバラに見えていた点が線で結ばれていくイメージです。

初心者がつまずくのは「これって本当にジャンルになるの?」という不安ですが、安心してください。

ジャンルは「立派な専門家の証明」ではなく「自分の興味や経験をまとめた軸」であれば十分です。

ここで大事なのは「自分がなぜそのテーマを大事にしているのか?」を考えること。

理由まで深掘りすると、あなた独自の言葉が浮かんできます。

この「言葉」こそがジャンルを形づくる種になります。

ステップ6:仮ジャンルを決めて試す

ここまで来たら、いよいよジャンルを形にしていきます。

ただしここで気をつけたいのは、「完璧なジャンルを決めてから始めよう」と思わないことです。

実は多くの人が「決めてから始める」ことにこだわって、いつまでも動けなくなってしまいます。

大切なのは「まず仮ジャンルを決めて、発信を始めてみること」です。

僕自身も最初は「ミニマリスト」という大きなジャンルを選びました。

でも実際に投稿していくうちに、フォロワーさんの反応や、自分が続けていて楽しいテーマを見ながら調整していきました。

結果として「キャパ小でも整う暮らし」という表現にたどり着いたんです。

ここでのポイントは:

  • まずは仮ジャンルでOK
  • 10本くらい投稿してみる
  • 反応や自分の感覚を見ながら修正する

発信は「動きながら整えるもの」です。

最初から完成形を求めず、実験のつもりで軽く始めましょう。

ステップ7:ジャンルを名前にしてみる

最後のステップは「ジャンルに名前をつける」ことです。

なぜなら、名前をつけることで「あなた=そのジャンルの人」という印象が強くなるからです。

さらに、自分自身も迷わなくなります。

たとえば、次のようにまとめられます。

  • 朝時間・日記・節約 → 「自分時間を増やす暮らし」
  • 断捨離・片付け・シンプルごはん → 「身軽に生きる暮らし」
  • 読書・考え方・メンタルケア → 「心を整える暮らし」

ここで大切なのは「かっこいい名前」にすることではありません。

むしろシンプルでわかりやすい名前の方が、見ている人に伝わりやすいです。

もし悩んだら「〇〇な暮らし」とつけてみましょう。

「丁寧な暮らし」「小さな暮らし」「心地よい暮らし」など、暮らし系ではこの表現がとても相性がいいです。

名前は後からいくらでも変えられます。

まずは仮でつけてみて、投稿しながらしっくり来るものに修正していけばOKです。

ステップ8:ここまでを整理しよう

一人で考えると、案外考えが凝り固まってしまいます。

なので、ここではChatGPTを使って、よりシンプルに整理をしていきましょう。

下記の文章をコピーして、ChatGPTに入力してみてください。

私は自分の発信ジャンルを整理したいです。
以下に私の考えた内容を書きます。
【ステップ1:過去の悩み】
(ここに自分が3年前に悩んでいたことを箇条書きで入れる)
【ステップ2:今の変化】
(ここに今できるようになったことや変化を箇条書きで入れる)
【ステップ3:過去の自分へのメッセージ】
(ここに「こうしたらいいよ」というアドバイスを箇条書きで入れる)
【ステップ4:小さなテーマ】
(ここに自分が好きなこと・普段やっていることを箇条書きで入れる)

ここまで書いた内容をもとに、以下を整理してください。
1. 私の小さなテーマを「似ているものごと」でグループ分けしてください
2. グループ分けをもとに、考えられる「仮ジャンル」を3つ提案してください
3. そのジャンルをわかりやすい名前にしてみてください(例:〇〇な暮らし)
4. 初心者でも投稿を始めやすいように、具体的な発信ネタを5つずつ提案してください
入力イメージ
【ステップ1:過去の悩み】
・お金が貯まらない
・人間関係に疲れていた
・部屋が散らかっていた
【ステップ2:今の変化】
・格安SIMに変えた
・一人で過ごす時間を大事にしている
・断捨離をして部屋がスッキリ
【ステップ3:過去の自分へのメッセージ】
・固定費を見直すといいよ
・一人の時間を楽しんでいいんだよ
・まずはモノを減らしてみよう
【ステップ4:小さなテーマ】
・朝のルーティン
・節約ごはん
・ソロ活
・日記
・片付け

これをChatGPTに投げると、

例えば、あなたの仮ジャンルは『心を整える暮らし』『自分時間を楽しむ暮らし』『身軽な暮らし』といった3つを用意してくれます。

また、“心を整える暮らし”なら、投稿ネタは①朝のルーティン紹介、②日記を書くコツ、③ソロ活の楽しみ方、④片付けの小さなステップ、⑤ストレス解消法

こんなふうに、整理+発信ネタまで返してくれるので、頭がスッキリするんです。

頼るものは頼りつつ、自分の軸を見つけていきましょう。

「ひとつに絞れない」ときの考え方

ここでよくある声が、「ジャンルをひとつに絞れません」というものです。

僕も最初は同じ悩みを持っていました。

料理も好きだし、読書も好きだし、旅も好きだし…。

あれもこれも発信したい気持ち、よくわかります。

そんなときの考え方は2つあります。

1:最初は広くてもOK

ジャンルは最初からひとつに絞らなくても大丈夫です。

投稿を続けていくうちに「自分が一番楽しく話せるテーマ」が見えてきます。

僕も最初は「お金」「暮らし」「習慣」の全部を発信していました。

その中で、フォロワーさんの反応が良かったのが「暮らし」だったので、そこを軸にしていきました。

2:ジャンルは「軸とネタ」の関係で考える

ジャンルを決めるときは「軸」と「ネタ」の関係で考えると整理しやすいです。

  • 軸=自分が伝えたい大テーマ
  • ネタ=その中で日常的に話す小テーマ

例えば、野球選手(軸)に「どうやったら野球が上手くなりますか?」と聞くと、「野球をしろ!」とだけ伝える人はいないですよね。

「走り込み」や「バットを振る練習」、「キャッチボールの重要性」など、いわゆる小テーマを教えてくれるはずです。

もし「暮らし」が軸なら、ネタは「朝の習慣」「片付け」「お金の管理」「食事の工夫」など。

こう考えると、ひとつのジャンルの中でも、軸をぶらさず幅広い発信ができるんです。

僕の体験談:ジャンルが見つかるまで

僕が発信を始めたとき、正直「ジャンルを決めるなんて無理だ」と思っていました。

だって、趣味もなかったですし、好きなことも得意なこともバラバラだったからです。

でも「過去の自分に伝えたいこと」をベースにしたら、一気に整理されました。

お金の管理も、暮らしの整え方も、習慣づくりも…全部「過去の僕が必要としていたこと」だったからです。

だからこそ、自分のジャンルは「外から探す」ものではなく、「自分の中から見つける」ものなんだと気づきました。

まとめ:ジャンルは「過去の自分へのメッセージ」から見つける

ここまでをまとめると

  • 発信の土台は「ジャンル=軸」を決めること。
  • ジャンルがあるとネタが自然に湧いてくる。
  • 過去の自分に伝えたいことをベースにすれば、自然とジャンルが見つかる。
  • ひとつに絞れないなら、最初は広くてもOK。投稿を重ねることで見えてくる。
  • 「軸とネタ」の関係で整理すると、ブレにくい発信ができる。

ジャンルを決めることは、決して「自分を縛ること」ではありません。

むしろ「自分の発信をラクにしてくれるもの」なんです。

僕自身、ジャンルを決めてから発信がスムーズになり、続けることができました。

そして、フォロワーさんから「わかりやすい」「共感できる」と言ってもらえるようになったんです。

だからこそ、あなたもまずは「過去の自分に伝えたいこと」をベースに、ジャンルを探してみてください。

必ず「これだ」と思える軸が見つかるはずです。