暮らしが整ったのに感じる「物足りなさ」

フェーズ1を実践すると、多くの人が「暮らしの安心」を手に入れます。

部屋が片づき、無駄な支出が減り、毎日少し楽になった。

僕自身もそうでした。

以前は、部屋が散らかっているのがストレスで、休みの日は掃除で終わってしまうことが多かったんです。

でも物を減らしてシンプルにすると、掃除は10分もあれば終わるようになり、「やっと自分の時間ができた」と実感しました。

けれど、そのときに感じたのが「……でも、これでいいのかな?」という物足りなさでした。

安心感はあるのに、どこか満たされない。

実はこれ、とても自然なことなんです。

人は「問題が解決された瞬間」に安心する反面、次の欲求を探し始めるからです。

人が成長を求め続ける理由

ちょっと難しい言葉ですが、心理学では「快楽適応」というのがあります。

どんなに嬉しいことや満足があっても、人はやがて慣れてしまうというものです。

僕も、貯金が100万円貯まったとき「これでやっと安心できる!」と思いました。

でも数ヶ月たつと、「もっとできるんじゃないか?」「次は〇〇万円だ!」という気持ちが出てきたんです。

安心はゴールではなく、次のスタートなんですよね。

心理学者マズローの欲求5段階説でいえば、衣食住や安全が満たされると、人は「成長」や「自己実現」を求めるようになります。

つまり、「物足りない」と感じた瞬間は、あなたが成長に進もうとしているサインなんです。

停滞感は、次の扉の前ぶれ

「整えたのに、なんだか物足りない」

これを「停滞」と感じてしまう人も多いですが、実際は違います。

僕もかつて「もう断捨離も終わったし、何をすればいいんだろう」と迷ったことがあります。

でも、そこで立ち止まったおかげで「暮らしの仕組み化」という考えに出会えました。

例えば、毎日の料理や洗濯に追われていたのを「ルーティン化」して、自分のエネルギーを使わなくても回る仕組みにしました。

家計管理もアプリで自動化して、もうノートに手書きで計算する必要がなくなりました。

こうして「仕組みに任せる」と、余った時間や気力を、自分が本当にやりたいことに時間と体力を使えるようになります。

たとえば、僕の場合は、それが絵を描いたり、発信活動などに使えるようになったんです。

つまり停滞に見えるものは、実は「次の扉が目の前にあるサイン」だったわけです。

この章で学べること

この1章では、「なぜ整ったはずなのに物足りなさを感じるのか?」という心理の正体を解説していきます。

そしてそれが停滞ではなく「成長のサイン」であることを伝えたいのです。

ここで大事なのは、「物足りなさをネガティブに捉えない」こと。

むしろ、「よし、次に進むタイミングだ」とポジティブに捉えてください。

この考えを持つだけで、これからの「仕組み化」や「働き方の自動化」への取り組みを、前向きにスタートできるようになります。

それにより、自分だけの「毎日」を選択できるようになるのです。

次につながる準備をしよう

暮らしを整えたあなたは、すでにスタートラインに立っています。

ここからは、「仕組みに任せる」ことでさらに余裕をつくり、その余白を「豊かさ」に変えていきましょう。