1.人はお金に振り回される生き物

多くの人は「お金のことなんて考えたくない」と思いつつ、実際にはお金に支配されています。

その原因は、人間の本能として「もっと欲しい」「損したくない」という心理があるからです。

お金に関する悩みは、どれだけ収入が増えても消えません。

例えば、年収300万円の人は「500万円あれば余裕ができる」と考えますが、実際に500万円を稼ぐと「1000万円ないと不安」と思うようになります。

これは、人の欲望には際限がないからです。

  • 給料が上がっても、「まだ足りない」と感じる
  • 貯金ができても、「もっと貯めなきゃ」と不安になる
  • 副業を始めても、「まだまだ稼がないと」と焦る

これは自然なことですが、こうした考え方を続けると、お金を稼ぐことが目的になり、本来の理想の暮らしが見えなくなってしまいます。

人は本能的に「もっと欲しい」と感じるもの。

でも、お金に振り回されずに生きるためには、その欲望をコントロールすることが大切です。

2.「お金に使われる人生」ではなく、「お金を使う人生」を選ぶ

お金に使われる人生ではなく、自分でお金を使う=コントロールする生き方を選ぶことが大切です。

お金をただ増やそうとする生き方では、いつまでも満足できません。

それよりも、「お金は自分が理想の暮らしを作るための道具」と考えることが重要です。

お金をコントロールする人は、次のような特徴があります。

  • 「本当に必要なものにだけお金を使う」と決めている
  • お金を増やすことよりも、満足度の高い使い方を意識する
  • 周りの価値観ではなく、自分の価値観でお金を使う

例えば、「周りが持っているから買う」のではなく、「本当に自分にとって必要なものだけ買う」と決めれば、無駄な出費は自然と減ります。

お金を「増やすこと」ではなく、「どう使うか」に意識を向けることで、お金に支配されない生き方ができます。

3. 最低限の生活費を知ろう

お金に振り回されないためには、自分にとっての「最低限の生活費(ミニマムライフコスト)」を知ることが大切です。

「最低限の生活費」とは、言い換えれば「いくらあれば家に住めて、ご飯が食べられて…」と最低限生活ができるかどうかのお金です。

これを知ることで、お金の不安が減り、より自由に生きられるようになります。

家賃、通信費、水道光熱費、食費などなど…

これだけあれば何かあっても生活はできるという金額を知っておくことが大切です。

例えば…
  • Aさん:最低限の生活費⇨毎月30万円
  • Bさん:最低限の生活費⇨毎月10万円

仮に何かしらの事情で働けなくなっても、Bさんの場合はAさんに比べて1/3で生活ができます。

30万円稼ぐ必要がある状態と、10万円稼ぐ状態だと、精神的にも後者の方がまだ楽ですよね。

自分が最低で毎月いくら必要かを知っておくことが大切です。

4.「最低限の生活費」で暮らしても生活が楽しくない

最低限の生活費を知ることは、「好きなことを我慢する」ことではありません。

むしろ、本当に大切なことにお金を使えるようにするためのものです。

「節約」と聞くと、「すべてを削る」というイメージを持つ人も多いですが、それは間違いです。

大事なのは、「不要なものを削って、本当に必要なものにお金を使うこと」

つまり、最低限の生活+本当に必要なお金をセットで考えることです。

☕カフェ好きな人の例
「お金がもったいないから」とカフェを我慢する → ストレスが溜まる

ではなく…

本当にカフェが大事なら、それを「生活費」に入れる → 無理なく楽しめる

こうした自身の必要なものは大切することで、暮らしを楽しみながら目標を達成することができます。

趣味にお金を使うのは無駄?

趣味があなたの人生を豊かにするなら、それは「必要な支出」です。

1章で「理想の暮らし」を考えた通り、あくまで「お金編」も理想の暮らしに向けての行動の一部に過ぎません。

「最低限の生活費」は「できるだけお金を使わない生活」ではなく、「自分にとって本当に必要なものを明確にすること」。

たとえば、コーヒーが好きな人なら、「毎日スタバに行く」のは無駄ではなく、「自分の大切な時間を作る投資」になるかもしれません。

例えば、僕の場合、お金に向き合い始めた時でもカフェには行っていました。

なぜなら、理想の暮らしを考え、自分にとっての「心地いい暮らし方」を知っていたからです。

お金に縛られないためには、ここまでで考えてきた「理想の暮らし」を軸に、「自分が本当に大切にしたいもの」を明確にし、それに必要な最低限の生活費を知ることが重要。

好きなことを我慢するのではなく、必要なものにしっかりお金を使うことが大事です。

5.貯金の方程式はシンプル

大前提にお金を貯めるには下記の方程式以外ありません。

収入>支出

仮に毎月の給料が20万円で、生活費が20万円なら、残りは0円です。

貯めることはできないですよね。

じゃあ収入を増やせばいいのかというと、そんなシンプルなことではありません。

先にも書いた通り、300万円稼げば500万円欲しくなり、500万円稼いだら1000万円が欲しくなる…人は生活レベルをどんどん上げてしまいかねないからです。

まずは「支出」の見直しです。

自分でお金をコントロールすることで、支出が減り、仮に少ない収入でも貯められる人は貯められます。

この方程式は必ず頭に入れておきましょう!

6.お金に振り回されずに生きるために、今すぐできること

お金の不安を減らし、お金に振り回されない生き方をするためには、今すぐできることがあります。

  • 「お金がもっとあれば幸せか?」を冷静に考える
  • 「最低限の生活費」を明確にし、精神的に安心する
  • お金を「貯めるもの」ではなく、「自分が豊かに生きるための道具」と考える
  • 収入>支出のバランスは崩さずに生活をする

また、お金に振り回されないために大切なのは、お金を「目的」にしないことです。

大切なこと
  • お金をただ増やすのではなく、どう使うかを考える
  • 「お金があれば幸せ」ではなく、「自分の価値観で生きることが幸せ」と考える
  • 本当に必要なものにはお金をかけ、不要なものにはお金をかけない

この考え方を持つことで、お金に支配される人生ではなく、お金をコントロールし、自由に生きる人生を手に入れることができます。

これらを大前提とした上で、お金を貯める方法についてまとめていきます。