もう少し仕組み化に触れていきましょう。

僕は昔、なんでも「やる気」や「根性」でなんとかしようとしていました。

でも、そのやり方では続かないことに気づいたんです。

実は暮らしを整えるうえで大事なのは、気合ではなく「小さな自動化」。

毎日のちょっとした工夫が、想像以上に大きな変化を生んでくれます。

ここでは、なぜ小さな自動化が人生を変えるのか、その理由と実例をお伝えしていきます。

意志力には限界がある

まず知っておいてほしいのが「意志力は有限」という事実です。

「1-1」でもお話しした通り、「自制心(ウィルパワー)」は筋肉のようなもので、使えば疲れるし、消耗してしまいます。

  • 朝はやる気があっても、夜になるとスマホを見てしまう
  • ダイエットを決意しても、3日目でついコンビニに寄ってしまう

これらは「自分の意思が弱いから」ではなく、単純に意志力の残量が減っているだけなんです。

だからこそ、毎日の暮らしを仕組み化、つまり「自動化」してしまうことが大切

意志力を使わなくても自然に行動できるようにするのが、疲れずに続けるコツなんです。

小さな自動化の具体例

「自動化」というと、なんだか難しそうに聞こえるかもしれません。

でも、実際には本当に小さなことから始められます。

例えば、こんなことです。

  • 朝ごはんを固定メニューにする
    →毎朝「何食べようかな」と悩む時間をカット。
  • 服を減らす・定番を決める
    →コーディネートを考える意志力を節約。
  • 使う場所に物を置く
    →歯ブラシは洗面所、ハサミは机の上。探す手間がゼロに。
  • 定期購入・自動引き落としを使う
    →生活必需品や支払いを「忘れないようにしなきゃ」と気にしなくてよくなる。
  • 夜にスマホをリビングに置いて寝る
    →「ダラダラ見ちゃう」を強制的にカット。

なんとなくでも、できそうとイメージしてもらうだけでOKです。

つまり、なるべく自分への負担を減らすために、自然と行える状態にすることが大切ということです。

僕の体験談:服を減らしただけで朝が楽になった

僕が最初に取り入れた自動化は「服を定番化する」ことでした。

昔の僕はクローゼットいっぱいに服を詰め込んでいて、毎朝「今日はどれを着よう」と悩むのが習慣になっていました。

でも、ある時ミニマリストの暮らしに出会い、服を半分以上手放してみたんです。

残したのは「普段着る服」と「仕事の服」だけ

するとどうなったか。

毎朝「これを着る」と自動的に決まるので、悩む時間がなくなりました。

朝の10分が浮くだけで、心に余裕が生まれるんです

この10分のおかげで、当時はラジオ配信を行い、結果的に「1000日毎日更新」できるまでに。

その体験をきっかけに「小さな自動化が暮らしを変える」ということを実感しました。

選択肢を減らす=疲れを減らす

行動経済学には「選択のパラドックス」という言葉があります。

簡単にいうと、選択肢が多ければ多いほど、人は迷って疲れてしまうということです。

例えば、有名な話で、「スーパーで30種類のジャムを見た時より、6種類しかない時の方が満足度が高い」という実験結果があります。

いわゆる、選択肢が多ければ選ぶことすらやめてしまうんです。

なので、暮らしの中で「選択肢を減らすこと」が、自動化の一歩になるんです。

  • 食事をルーティン化する
  • 持ち物を減らす
  • 使うサービスを絞る

これらは「自由を奪う」のではなく「余計な迷いをなくす」ための工夫なんです。

そして迷いが減った分の余力は、「本来やりたかったこと」「大切にしたかったこと」にあてることが大切になります。

小さな自動化が人生に与える効果

小さな自動化を積み重ねると、人生全体が軽くなっていきます。

時間が増える
→悩む時間・探す時間が減る
エネルギーが残る
→本当に大事なことに集中できる
心が整う
→迷いが減ると「決断疲れ」がなくなる

僕はこれを実感してから、「もっと暮らしを自動化していこう」と思えるようになりました。

そして実際、ミニマリストとしての暮らしやフリーランスの仕事でも、どんどん応用できています。

まとめ:小さな自動化から始めよう

「自動化」と聞くと難しく思うかもしれませんが、実際には「毎朝同じ服を着る」「定期購入にする」といった小さなことからで十分です。

がんばろうとするから続かない。

仕組みに任せてしまえば、自然に続けられるんです。

小さな自動化を積み重ねることで、あなたの暮らしは驚くほど軽くなります。

その第一歩を、ぜひ今日から始めてみてください。

次では、そのための第一歩である「暮らしの自動化」について紹介します。

家計、仕事、生活など、あらゆる分野を仕組みで回せるようにする考え方の入口です。